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こんな美しい女性は今まで見た事が無い。愛武は、弓枝のきりっとした絵で描いたような小さな口元と、ちょこんと適度に形良く膨らんだアーチ型の弓のような形の美しい眉毛に見惚れてしまった。キラキラと輝く美しいアーモンド型の瞳も瓜実型の輪郭もとても素晴らしいと思った。まるで、それは一つの芸術作品だった。

弓枝の美貌に一目惚れしてしまった愛武は、是非、この芸術作品を家に持ち帰り飾りたい物だとマジに思ったのだった。自分のガールフレンドの物だろうが何だろうが、どうでも良いと思った。何故なら、愛武にとって愛とは何者からも奪い取るものだからだ。既に理性の留め金の箍は緩んでしまっていた。

「君・・・・きついけど、何故か君の言おうとしている事はよくわかるよ!」「へぇ~!あんた、話分かるじゃん!!」「よかったら、少し話さないか・・・」「でも今日は楓の誕生日だからさ・・・祝ってからね・・・いいよ話しても」「そうだな、まずは祝うか!」愛武はスッカリしばし忘れていた楓の方を振り返った。すると楓は、現在、やっと顔中に纏わり付いていた薄緑色のスライムを除去し終わった所だった。

「ごめん!すっかり忘れていたよ!」「いいのよ、もうちゃんと取れたしね!」そう微笑む楓に対して弓枝がこう話しかけた。「私さぁ、シャンパン買ってきたから、皆で飲もうよ!」「おお、気が利くねぇ!」「有難う、嬉しい、紅茶出すね!」楓がそう言うと、愛武もこう続けた。「僕もケーキとコーヒーを買ってきたから出すね!それから、はい!これもう一つのプレゼント!」

そして愛武は、後ろの方に置いてあった大きな包みから、一つの中くらいの大きさの箱を取り出した。

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