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「そうだっけぇ?!」「うん、言った、言った!だからわざわざ遠くまで足を運んで買ってきたんだから、もっと喜んでよ!ねぇ、楓ちゃん!」「そうなんだぁ、大変だったんだねぇ・・・どうも有り難うね!」

そう言いながら、さっきこのスライムのプレゼントの主、“弓枝”に対して、しどろもどろ返答はしたものの、弓枝が思い切り楓の顔目掛けてスライムを投げつけたので、顔中に薄緑色のスライムのドロドロした物体が糸を引きながら纏わり付いた為に必死にそれを手で払いのけながら除去する作業に取り組んでいた。

楓はハッキリ言って、スライムを誕生日のプレゼントにくれとは、一言も弓枝に頼んだ覚えなど無かった。だが、弓枝がこうも強く断言するのだから、言い返しても口論になると思い、話を合わせてしまったのだ。元来、おっとりした性格の楓は、明らかに間違った事を言われても、強く対抗して意見をする事をいつも拒んでいた。

だが、いくらなんでも素手で包装も何もしていない生のスライムをそのまま顔面に投げつけてくるような乱暴な誕生プレゼントの渡し方ってあるだろうか?

楓のスライムの除去作業に苦戦する姿を見るに見かねたかのように突然声を上げたものがいた、それは愛武だった。「大丈夫かい!手伝おうか?」そう言いながら、いつのまにか愛武は、楓のすぐ傍に寄り添うように立つ格好になっていた。愛武は楓の事をさっきも話したが、別に女としてみている訳ではないが困っている人をみると、つい放って置けなくなる性分だったのだ。気づけば、いつの間にか愛武も楓と共に一緒にスライム除去作業に入っていた。楓の顔じゅうにベタベタと纏わり付いている薄緑色のスライムを手で細かく少しづつ摘んでは引っ張って取り払って行った。

「随分とお優しい事!」弓枝は、皮肉るような声色で、そう言い放つとその光景をジッと睨む様な目で見ていた。「君もブツブツ嫌味を言っていないで手伝ったらどうだ!」そう言いながら声がする方に愛武が振り返ると、そこには、これまで見た事も無いような美しく愛らしい誇り高い人を見下すような目付きの女性が黄色の黒い鮮やかな柄のデザインのワンピースを着て立っていたのだった。愛武は思わず目を見張った。「うぅ・・・」思わず、吃ってしまった、それほどまでに弓枝は美しい女性なのだった。愛武は生まれて初めて一目惚れをしてしまい、頬が思わず紅潮して しばし口が聞けなくなってしまった

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