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    <title>小説</title>
    <description>小説が載っています!</description>
    <link>https://moribermoko.99ing.net/</link>
    <language>ja</language>
    <copyright>Copyright (C) NINJATOOLS ALL RIGHTS RESERVED.</copyright>

    <item>
      <title>この愛は、もう戻れない離せない!66</title>
      <description>&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;それから少し時が経ち、いつしか愛武の健康状態と経済状態は、日に日に悪化して行き貧窮を極めるようになって行った。花のプリンスの麗しい美貌もいつの間にやら消えうせていた。いうまでもなく、そうなってしまったのは、全て弓枝の物質欲の強さによるおねだり攻撃の直撃をストレートに食らい続けたためだった。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;いくら父が実業家でまあまあの金持ち家庭での育ちであっても、弓枝の求める金銭レベルの高さに追いつくのは、いつもやっとの思いだった。弓枝はお金の問題には非常に神経質な性質で、お金のことで激しく言い争う場面もここのところ増えて来ていた。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;ある日など、愛武が弓枝がその時要求した物品を即座に購入する資金が不足しているために仕方なく断ると、その途端逆切れしたように弓枝が喚き散らしてきた。愛武が、いくら熱心に宥めても駄目で弓枝の感情がすぐに平静に静まることはなかった。そして、とうとう仕舞いにはお金がなくて今すぐ購入が無理だったらマンションを解約して戻って来た敷金で購入して欲しいという始末だった。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;その時弓枝が欲しがった物は、毛皮のコートと着物とできたらそれプラス四駆のパジェロだった。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;断ろうと思えば、断れると思うのだが、もしハッキリと断ったならその後暫くの間ずっと嵐のような殺伐とした険悪な状態が続くのは目に見えていた。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;「分かった!マンションを解約するかどうかは分からないけど、何とかするよ!・・・あっ、それから、楓ちゃんから聞いたんだけど、この間あの子の部屋に弓枝ちゃんが遊びに行った時に、洋服が２，３着無くなっていたって聞いたけど本当なの？」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
「えぇ～!何でそのことを知ってるのよ!へぇ～、それに楓と個人的に電話で話したりしているんだぁ～!あはは、笑っちゃう!ねぇ～、でもそれってさまるで私が盗んだに決まってるって&lt;/font&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;言い方ですごくむかつくんだけど、私そんなことしてないよ!謝ってよ!」&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;「言い方が悪かったなら謝るよ、ごめんね!決して本気で疑っている訳じゃないよ、ああ、でもそれからね、それ以外にも、この間知らない男の人から突然携帯に電話が来て、化粧品やエステ用品の請求が来たんだけど、どういうこと？僕の携帯番号を勝手に使ったのかな?!」&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;「知らないよ!それ私じゃないよ!他の女性じゃないの？」&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;「君がそういうならそうかもね、でも最近そういう変な電話が異常に増えて困っているんだよ!」&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;弓枝との会話も日増しに殺伐として行った。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;金銭問題に関するトラブルが連続して巻き起こっていた。なので、愛武は、なるべく平静に穏便にその問題を解決しようと努めた。常に大人の男として振舞おうと努力したのだ。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;結局、様々な金銭問題を一気に解決するためにマンションを引き払い、その敷金で諸々の支払いを済ませ、―&lt;br /&gt;
足りない分はサラ金で借りたり、恥ずかしながら頭を丁寧に下げて実業家である父親から援助してもらったのだ―愛武はあっという間にスッキリと身辺整理をしたのだった。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;そして、最終的には、愛武の実家にも謎の色んな商品の請求書が届くようになった。その結果、愛武の実業家である父親がこう愛武に言い放ったのだ。「おまえと弓枝君とみんなで、ここで一緒に暮らせないかな？」愛武の父親の台詞は、もちろん金銭的に苦労が押し寄せてきている二人の暮らしぶりを心配してのことだた。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;話はすぐに決まった。愛武と弓枝は、それから間もなく二人の家族や親戚や友人や知人を呼んで盛大に華やかに結婚式を都内近郊の結婚式場で挙げてから愛武の実家で一緒に暮らすこととなったのだ。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;弓枝も金銭的に愛武より豊かな愛武の父親が住む実家で暮らした方が経済的にももっと優雅で楽しく生活できると思ったのだ。弓枝がどんなに我侭を言ったりキカンボであっても愛武は決して見放すことはしなかった。最後まで頑張り通して男として愛する女性に対する責任を果たしたのだった。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;実家で皆で暮らすようになると何もかもが順調に運ぶ様になった。愛武のお父さんの事業もドンドン伸びて行った。そして、一時はあれほどヤツレタ愛武の麗しい美貌もまたいつの間にか蘇って元通りになったのだ。もうこれから先はお金に困っても&amp;ldquo;むじんくん&amp;rdquo;やサラ金に行かなくても良くなったのだ。もしお金に困ったらすぐに愛武のお父さんに相談をすれば良くなったのだ。また、父親の手前体調に悪いからと言われ、当然のことながら愛武は、夜の水商売の車の送りのバイトも辞めたのだった。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;とても幸せな毎日で、愛武のお父さんもお母さんも二人とも弓枝に対して、とても親切で優しく常に思いやり溢れる態度なので、あまりの幸せに屡、突然、部屋の中で弓枝が嬉し泣きにしゃくりあげることもあった。もう二度とお金に苦しむことはないのだ。このままずっと幸せに愛武の実家で愛武と愛武の家族と皆で仲良く暮らしていけば、それで良いのだ。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;愛武は、その後、タレントの仕事が次々入るようになり、人気もドンドン上がって行き、短期間でスターダムに伸し上がった。そして、その後ずっと弓枝は、今を時めく日本の人気スターの花嫁として華麗で美しく優雅で誰もが羨む夢のように幸せな生活を末永く送っていったのだ。（終）&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;</description> 
      <link>https://moribermoko.99ing.net/%E6%81%8B%E6%84%9B/%E3%81%93%E3%81%AE%E6%84%9B%E3%81%AF%E3%80%81%E3%82%82%E3%81%86%E6%88%BB%E3%82%8C%E3%81%AA%E3%81%84%E9%9B%A2%E3%81%9B%E3%81%AA%E3%81%84-66</link> 
    </item>
    <item>
      <title>この愛は、もう戻れない離せない!65</title>
      <description>&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;一人目の客はすぐに現れた。客の指し示す指の先の方向には、ちょっと古い感じがするが、まだ十分使えそう&lt;br /&gt;
なCDがあった。大きな汚れは目立たなかった。しっかりと透明なプラスチックのCDケースの中に商品は納まっていた。中が透き通って見えて、何やらエキゾチックな絵柄がCDにプリントされていた。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;どんな音楽かは、今この場にCDプレーヤーがないので聴くことは出来ないのが残念だが、―おそらく邦楽の可能性が高いだろう―客はCDの中身の曲を確かめようとする気配も見せず、ソソクサトCDを手持ちバッグに仕舞い込んだ。無論、それと殆ど同時に紙で貼り付けてあった商品代金と同等の金額をフリーマーケットの主の弓枝に手渡していた。金額はピッタリ、５００円だ。正確に言うと５００円硬貨一枚を差し出したのだ。手馴れた動作でその５００円硬貨を素早く金銭入れに投げ込んだ。―あとで全額計算してまとめるのだ―&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;出会いで知り合ったお手伝いの男は弓枝がCDを売っている間にトレーナーやブーツを売るのに成功していた。これはすごい業績だ。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;ゴザやシートを敷いてその上に色んな商品をなるべく見栄え良く陳列するだけで商品がこれほど飛ぶように売れると言うのは、生まれてから初めてではなかったが―母方の田舎の実家や親戚の商売をしている家ではそういうのが当たり前だった―目の前で間近に見るとやはり、すごいと言うしかないだろう。ドンドン、売れていく、嬉しい悲鳴が沸きあがったのは言うまでもない。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;「弓枝ちゃんって、フリーマーケットの才能があるね!」「そんなでもないけど、何故か、飛ぶように売れるね・・」「商品を陳列するだけで売れると言うのは得意技ですな」「弓枝ちゃんは、きっと商才があるんだよ、商売の道に進むといいよ!」「うん、でも、もう愛武と婚約しているから、愛武が商売をするんだったら一緒にするけど・・それ以外はわからないや・・・」「じゃあ、ご主人が、愛武が、商売をするのだったら、するってこと?こんなに向いているのに商売をしないなんて絶対に勿体無いよ!」「分かったよ！楓ちゃんやみんながそう言うなら、愛武に今度あった時、将来、商売の店を持てるようにお願いしてみるよ!」&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;そういう会話をしている間にも、フリーマーケットのゴザやシートの上の商品は次々売れていっていた。主にお手伝いの男が客の相手をしていた。生まれつきの天分というべきだろうか、見る見る間に商品は売りつくされ、フリーマーケットの売り上げは一気に上がっていった。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;弓枝というこの女性と共に行動をしていけば、一生お金や物に困ることはないだろう。そして、それと同時に住まいや食物に困ることもないと思える。物質に関することで困ることはないだろうということだ。彼女の全身から物質や金銭を引き寄せるオーラのような物が沢山、溢れ出しているからだ。彼女について行けば、まず食いっぱぐれることはないだろう。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;ただ、これには&amp;ldquo;ただし&amp;rdquo;の条件がつく。それは何かというと、二人の仲が順調で爽やかに礼儀正しく関わっている間はいいが、そこに特別な情の絡み合いや私利私欲の圧力や負担が掛かってくるとその限りではないと言うことだ。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;では、上でお話した、「特別な情の絡み合いや私利私欲の圧力や負担」とは具体的にどのようなことを指し示すのだろう。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;それは、例えば、自分の気分の赴くままにあれが欲しいとかこうしたいからあれを購入したいとふと思った時、それが、たまたま弓枝にとってまったく必要でなかったり、馬鹿らしい下らない存在だと思われている物だと、購入の申し入れを即座に却下されると同時に次第に剥れてご機嫌斜めになり、酷いと軽い―場合によっては重い―暴力行為に至るケースも出てくるということだ。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;それほど、物事に対する価値観の白黒が日頃からハッキリとしており、必要がないものだと感じるとどんなに多くの収益を日頃上げていようが見向きもしないし、コンビを組んでいたり仲間であるものに対して少しも施そうとしないという手厳しさを持ち合わせていた。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;食べ物も、本当に最低限度、やすいインスタントそばやうどんならありだったが、きちんとした物になるとすぐ、得意の誰かに奢らせようというのがいつものスタイルだ。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;つまり、今までお話したフリーマーケットでの売り上げの天才ぶりも、決して鵜呑みにして期待しすぎてはいけないということなのだ。世の中そんなに甘くはないのだ。自分がいるから、自分のおかげで売れていると思っている以上は、その売り上げを他人の楽しみや喜び事に投資するということはまずなかった。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;だが、そんな反面、ボランティア寄付金などは好きだという意外な一面もあった。世界的に認められた場所で善行をするのは本人にとって勲章にもなるから好きなのだろう。目立ちたがり屋という訳でもないだろうが、一時はタレントに真面目になりたいと考えた時期もあったので世界的に素晴らしい人と称えられることにはいくらでもお金を投資するのだろうと思う。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;だが、彼女が女性的な優しさや潤いがまったくない干乾っびた女性でないことだけは、ここでハッキリさせておこう。見た目、目が常にウルウルとしており、希望に燃え立つようにホッペがホンノリ薄いピンク色に輝いていた。ハッキリ言えば容姿だけは完璧に人受けが良かった。愛され上手と思える容貌だと思う。そのため、何人に甘えようとも殆どその要求を呑んで貰えていた。男性だけでなく、女性も彼女の大きな甘えを暖かく全身で受け止めていた人達は過去から現在において非常に多た。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;そして、決まって最後はみんながみんな草臥れ果て煤け、哀れでもう一度頑張ればとは、とても言えない状態に陥っていた。もしも、そこで&amp;ldquo;もう一度頑張れば&amp;rdquo;と言ったなら、それはある意味、死ねば・・・と言っているのと同じだからだ。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;でもその過去から現在までのみんなの苦しみも次第に解放に向かっていくのは明らかだった。だって、楓の遠い親戚でもある幼馴染の親愛なる星のプリンスの愛武が弓枝のフィアンセになって全てを背負う決断をしたのだから。あとは、大船に乗ったつもりで全てのことを愛武に任せて行けばいいのだから。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;結局フリーマーケットは短時間で殆ど売切れになってしまい、大盛況で大成功だった。正に万々歳だ!弓枝の商売の神様と言えるべき恐ろしい才能をここに垣間見たと思う。―確か、お手伝いや楓に報酬は一銭もなかった―このような商売だけの爽やかな関わりだけで後は背負うことももうないのだ。今までの辛いことや悲しいこと苦しみも全て終わり、新しい、弓枝と愛武の世界が開けるのだ。後は、彼らの前途をじっくりと見守って行く役目が待っているだけだ。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;楓は二人の結婚式には是非、参加したいと心から思っていた。そして結婚式の会場で心からの祝辞を述べ、二人の前途や未来を祝い称えたいと思った。フリーマーケットの帰りのお手伝いの男が運転する軽トラックの中でみんなは寛ぎ談笑した。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;だが、弓枝には報酬が入ったが他の二人には一銭もないというのは何か府に落ちない話だった。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;</description> 
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    <item>
      <title>この愛は、もう戻れない離せない!64</title>
      <description>&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;愛武は弓枝とマンションの部屋で二人きりになれて、とても嬉しかった。何と言っても弓枝は愛武にとって大事なフィアンセだから。なので、二人でいる時間は、とても充実していて夢のように過ぎて行ったから。時間が経過し夜になると弓枝はそろそろ帰るから送って欲しいと愛武に頼んだ。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;「えっ、ここに泊まるんじゃないの?」「うん、だってここは二人で過ごす場所だから、だって愛武はこれから夜のコンパニオンの送りの仕事でしょ・・・!私、一人でこんな広い部屋に過ごすのなんて寂しくて寂しくて・・・とてもじゃないけど無理・・・」&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;そう言いながら弓枝は、顔を両手で抱え込んでとても悩んでいるような表情をした。そしてマンションの部屋のカーペットの上にしゃがみ込んだ。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;「広いって言っても、二つしか部屋はないよ、それに、もし、まだ時間があるんだったら、今日は僕、送りのバイトを休もうかと思ってたところだよ」すかさず、そう言い返す愛武の瞳はキラキラと星の王子様のように輝いていた。「でも、それだと困るじゃない!お金が入らなくなるでしょ、今日の分が・・・これから先、使うこといっぱいあるんだから働かないと駄目じゃない!」&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;そう言われてみればそうだ。これから、また、いつ何時どんな買い物の要求が弓枝からあるか分からないのだ。少しでも多く稼いでおかないとならないのは当然のことだ。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;「分かったよ、本当にそうだと思う、君の言うとおりだよ!それじゃ、これから送りのバイトに行くね!」「うん、気をつけて行って来てね!」「あ、テーブルの上に合鍵置いておくから好きな時間に帰るといいよ!」「うん、分かった!有難う!」&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;そして愛武はTシャツを着てからジャケットをはおりジーンズを履くと颯爽と部屋から出て行った。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;弓枝は、しばらく部屋の黒いソファの上で仮眠を取ると、明け方には起きて自分の家に戻った。愛武とはすれ違いだった。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;弓枝が帰ってから暫くして愛武がマンションに帰ってくると、テーブルの上にメモが置いてあった。見ると文字が書かれており、こういう内容だった。『支払いのお金が足りないことに、さっき気づきました、もし都合がつくようだったら下に書く銀行口座番号に早急に５万円ほど振り込んでおいて下さい!&amp;times;&amp;times;銀行 ○&amp;times;△◎▼□◎　弓枝より』送りのバイトのお給料日がくれば、これくらい何とかなるのは愛武にも分かっていた。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;だが、今度のお給料日までは、まだまだ日があった。なので、愛武は愛するフィアンセ弓枝のためにむじんくんへ行こうと決断をしたのだ。青年実業家の父親にお金を借りるのは簡単なことだったが、これ以上スネをカジルノモ男としてみっともないことだと思ったからだ。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;愛武は決心を固めると、送りのバイトから帰ってきたばかりのその足で近所のむじんくんへ小走りに向かったのだ。大事な未来の妻のために支払いの協力をするのは未来の夫として当然の役目だと愛武は心から思っていた。なので、心の命じるままに思ったとおりの行動を取ったのだ。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;むじんくんで無事お金を５万円下ろすと愛武はすぐに今借りたばかりの５万円をメモに書いてあった弓枝の口座番号に振り込むためにコンビニのATMに向かった。コンビ二のATMは本当に便利だ。毎日２４時間営業がざらだ。愛武は何も迷うことなくコンビ二のATMから即座に５万円を弓枝の銀行口座番号に振り込んだのだ。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;今は明け方の５時頃だから、まだ外は朝日が昇りきらず、薄暗かった。ちょうど曇り空のような感じだ。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;お金をATMに無事に振り込み終わると送りのバイトで疲れていたので愛武はさすがに眠くなって来た。&amp;ldquo;さあ、家に帰って風呂に入ったら寝るかぁ～!&amp;rdquo;思わずそう心の中でぼやいていた。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;今、着ているジャケットの色は鶯色だった。その鶯色のジャケットが明け方の寒空にいっそう寒そうに震えているように見えた。その状態のまま愛武は、すぐにマンションの部屋に戻った。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;&amp;ldquo;本当に僕の未来のお嫁さんはお金の掛かる子だな&amp;rdquo;愛武は心からそう思った。&amp;ldquo;ああ、こんなことじゃ先が思いやられる・・このままじゃいずれ破産してしまう・・&amp;rdquo;愛武はマジにそう思った。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;人を本気で好きになると言うことは本当に素晴らしいことだと思う。だが、己を失ってまでお金を使い果たすことだけが愛情表現ではないだろう。本当に相手も自分のことを思っているなら、お金が空っぽになるほど使わすと言う事があるだろうか？真面目に考えるとそんなことあってはならないはずのことだと思える。そう思いながらも眠くて仕方なくなったので愛武は、いつの間にやらウトウトと眠りについてしまった。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;そして、気づけば夢の世界にいた。夢の中で愛武は花婿衣装を着てこれまた花嫁姿―純白のウェディングドレス―の弓枝と共にバージンロードの上を歩いていた。舞台はチャペルの中だ。神父の前で二人は愛を誓い、口付けを交わしたのだ。その時、チャペルの外には真っ白な鳩が何羽か飛び交っていた。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;―また、ある日のことだ―&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;フリーマーケット会場に弓枝と楓と昨日、出会い系で知り合った見知らぬ男の三人がいた。出会い系で昨日、&amp;ldquo;明日一緒にフリーマーケットに出かけてくれる人!&amp;rdquo;で募集をしたのだ。フリーマーケット会場には他にもたくさんの人が来ていて、ざわめき合い犇き合っていた。皆、それぞれがご自慢の手製の品や古くなっていらなくなった家具や雑貨や調度品を持ち合わせていた。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;「売れると良いねぇ～!」「そうだねぇ～!片っ端からいっぱいいらないもの持ってきたから何点かは売れるでしょ!」&lt;br /&gt;
「じゃあ、シートの上にならべる?」&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;フリーマーケットで商品を展示するのに使うシートを出会い系で知り合った男はさっそく慣れた手さばきで展示スペースに持ち込み床の上にサッと広げると、その上に次々とフリーマーケット用に持ってきた様々なたくさんの品を実に手際よく並べ始めた。見れば、その品々の中には、アンチークなものからブランド物の洋服やブーツや雑貨類や雑誌やDVDなども入っていた。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;「ねぇ、埃がついているものもあるかもしれないからみつけたらタオル渡すからそれで拭いてね!」&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;弓枝が持ってきたタオルを使い出会いで知り合った男がフリーマーケットの品で汚れが目立つものを見つけては丁寧に磨いた。なるべく商品を新品にみせるためだ。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;「あっ、これ下さい!」&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;</description> 
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    </item>
    <item>
      <title>この愛は、もう戻れない離せない!63</title>
      <description>&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;会えなくても弓枝にお金を支払う男は何も愛武だけではなかった。他にも一度でも弓枝と出会い一目惚れしてしまったり、名刺をすぐ渡してしまったために弓枝からいつ電話が職場にかかってくるか分からない者達は保身のために―誰しも職場は守りたい、荒らされたくないものだから―弓枝の指図されるまま最低一万円以上のお金―万札以外は弓枝は納得しなかったからだ―を指定された銀行の口座に一つ返事で振り込んでいた。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;おそらく今でもその作業の輪は―一つの邪悪な煩悩の姿を象徴するような輪廻とでも言おうか―続いていると思う。一緒に出かける訳でもなく、食事をする訳でもなく、ましてや旅行をする訳でもないのに選ばれし者達は―それは最初は少人数だったが日増しに徐々に増えていった―順番に役割分担をし、次は俺が行く、みたいな感じで絶えることなく弓枝の電話一本で会えもしないのに万札を何枚か振り込んでいたのだ。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;&amp;ldquo;また会って欲しい&amp;rdquo;とか、&amp;ldquo;今何所にいるの&amp;rdquo;とか、そんな当たり前の恋人同士のお互いの再会を願う会話やお互いの所在を確認する会話は、そこにはまったく存在していなかった。ただただ、何かを怯えるように、或いは、一種の諦めのような感情が無駄な争いはくだらないと悟らせたのか、ある時期になると集団で計画的にその活動は行われ続けた。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;愛武は、一目惚れの初恋で早くも愛の幻想に気づき、不幸になったかのようだが、まだ、心の奥底には熱く滾る想いが残っていたからまだ良い方だ。それは、他の者達に比べたらマシだと言うべきだろうか。生まれつき育ちが良くお坊ちゃま育ちの愛武は、愛の幻想や空しさにに傷つかないですむように環境で守られていた。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;つまり、あまりお金の苦労がないから本気で親にお願いすればある程度の資金繰りができたので、ちょっと贅沢好きな美女と知り合っても他の凡人の家庭で育った者達ほど切ない苦しい思いをすることがなかったからだ。また、その上スターオーディションに合格するほど容姿にも恵まれていたために相手が絶世の美女だろうがある程度は気持ちを獲得できた。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;何もかもが男として恵まれ、将来も有望な愛武は、弓枝という一人の美女と出会い見事に見る見る間に転落して行った。その表現は少し大袈裟かもしれないが、何もかもそろっている人物でさえ弓枝に出会うと魔物に取り付かれたように己を忘れ溺れていったのは確かだった。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;さらに説明を付け加えるなら、弓枝が楓と行動を共にしている時も、休まずその活動は続いていて、弓枝が遊ぶための軍資金がなくなると思い出したように、&amp;ldquo;白羽の矢&amp;rdquo;が当たった相手に電話をした。―もちろんそれは大勢の中の一人だ―すると選ばれたものは着信を拒否することは決してなく、必ず快くそれを一つ返事で受け入れ速攻で要求された金額を指定された銀行の口座番号に振り込んでいたのだ。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;楓は弓枝と行動を共にする時、その活動を発見するたび、いつも新たな驚きと衝撃を隠しきれなかった。&amp;ldquo;男って美女に対してはこんなにもお金にだらしないものなのかしら・・&amp;rdquo;楓は、いつもそう思っていた。そして、そう感じていた。また、その感情は現在においても変わっていない。弓枝と出会いすぐにフィアンセまで昇格できた愛武は、最初は障害など何一つなく順調満帆のように見えた。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;だが、いつの間にか気づけば婚約指輪を買わされ海外旅行に行き高価なブランド物をしこたま買わされ、その上二人でジックリとゆっくりと過ごせる空間を借りるとこまで行きながらその後は殆ど毎日朝から晩まで働く羽目になり―次々と続く弓枝の生まれつきの過剰な物質欲のために生じるおねだり攻撃のために資金繰りをするためだった―愛武の生まれつきの花のプリンスの凛々しいその容貌は見る影もなくやつれ果て色褪せていた。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;人が変わったようにうらぶれて行く愛武の姿をもちろん親も心配したが、最近は殆どマンションで生活をしていたので親にその姿を見せることもなかったので、大きな干渉は受けずにすんでいた。―強いて言えば一度実家に帰りその変わり果てた姿をチラミさせたら、親が驚いた顔をしたが、その後なんとかうまく誤魔化して顔を合わさないようにして逃げていたのだ―&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;弓枝は、きっと今頃新しい獲物を見つけてその獲物をまるでメシアのように扱いたくさんの高価な貢ぎ物を献上させたり、オークションの手伝いをさせたり、自分を被写体として写真撮影のカメラマンにしたり、これまた大好きなフリーマーケットの手伝いをさせたりしているのだろう。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;事実、愛武が朝も昼も夜も働いている間、弓枝はたくさんのメシアを見つけ奉仕の限りを尽くさせていたのだ。恋愛の延長に結婚はあるというが、最近では、いや大分前から恋愛と結婚は別だという考えも主流になって来ている。愛武は少し古臭いと思う人もいると思うが、弓枝に対しては一目惚れだったせいもあるが恋愛と結婚を一緒に考えていた。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;そして、そのための準備を万全に整えるために弓枝に促されるまま高級マンションの一室まで借りたのだが、肝心の弓枝は借りた途端一向に訪れないばかりか―なんだかんだ用をつけては忙しいだの、その前にあれ買って、これ買ってばかりなのだ―酷いと一週間も二週間も連絡がなかった。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;愛武から電話をかけても留守電のことが多くなっていた。留守番メッセージにメッセージを吹き込んでもすぐ返事が来なかったり無視をする回数も増えていった。もしも、真面目に結婚まで行かなかった場合、これは所謂結婚詐欺というべきだろう。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;だが、今日初めてだが、やっと二人のために借りたマンションに来てくれるという、もう何もかもお仕舞いだとガッカリして決め付けるのはきっとまだ早過ぎるのだ。まだ、未来を期待する余地は十分に残されているのだ。全ては、これからなのだ。これから新しい二人の日々が始まろうとしているのだから。愛し合う二人だけのお熱い日々は今始まったばかりなのだから。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;弓枝は予定通り愛武のマンションの部屋に着くとすぐに部屋の壁際にある大きな黒いソファに腰掛けた。ソファの上には薄緑と黄色のクッションがいくつか置かれてある。見ると壁にはスターのオーディションで受かった時もらった記念の額が飾られており、そのすぐ傍の小奇麗な木製の細長いお洒落なスツールの上には記念のトロフィーが置いてある。小さなブロンズ像が掲げられている素敵な栄誉あるトロフィーだ。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;「わぁ～!すごい愛武そう言えば、スターになったんだよね!このトロフィーその記念でしょ!カッコいい!」「有難う!君ならそう言ってくれると思ったよ!」「私、いつかスターのお嫁さんになれるんだねぇ～!その日が楽しみ!」「安心してよ、もうすぐだよ!結婚資金ができるまで待てなかったら先に籍を入れたって僕の方は一向に構わないけど」「それじゃ、構わないけど～!出来たらもっと広い部屋に移る時ね!」「ええ、ここを借りるだけでも一苦労だったのに、これより広い部屋がいいの?」「出来たらね、でも無理だったらいいよ!ここでも、でも私の夢は別荘みたいなとこで暮らすことなの・・」&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;愛武はその時軽い眩暈を感じた。マンションを借りるまでが非常に大変だったのに、&amp;ldquo;もっと広い部屋が良い&amp;rdquo;と言われたためだった。さらに少々腹痛も覚えた。弓枝にそう言われたことが結構ショックだったのだ。ダンダンと結婚の話が遠のいて行くそう思うのは愛武の単なる勘違いだろうか。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;別荘を一軒借りるとしたら、きっと相当な金額になるだろう。まして買うとなったら莫大な金額になるだろう。もし、それを本気で目指すとしたら朝から晩まで働く生活はこの先永久に続くと思われた。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;「君のためだったら・・・」と言い掛けた途端、突然吐き気をもよおし、愛武は台所の流しに慌てて向かった。もう耐えられないくらいに全身に悪寒が駆け抜けていたのだ。気づけば愛武は流しでフィアンセの弓枝の前だろうがお構いなしに&amp;ldquo;ゲー、ゲー!&amp;rdquo;とゲロを吐いた。その時に、あまりに慌てたものだから、ブランド物のカッコいいブランド物のスウェットスーツにシッカリ、ゲロがひっかかってしまった。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;</description> 
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    <item>
      <title>この愛は、もう戻れない離せない!62</title>
      <description>&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;愛武は待ち合わせ時間の１５分前には、もう待ち合わせ場所に到着していた。今日の愛武の服装は、薄茶のトレンチコートで少し水色がかった変わった色のコートだ。暗くて思い水色とでもいおうか。冬の寒空にはそのコートの色がいっそう映えて引き立っている。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;愛武は、さっきからずっと溜息をついていた。&amp;ldquo;まだ、くる訳ないよなぁ～!弓枝は遅刻の常習犯だからなぁ～!&amp;rdquo;そんな愚痴にも似た文句を愛武は、しきりに心の中で呟いていた。そうなのだ、弓枝が待ち合わせ時間ちょうどに来ることなんて今まで、ただの一度もないのだ。なので、そうぼやいてももっともなお話なのだ。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;そして、それは、何も愛武との待ち合わせ時間だけではなかった。フィアンセ―今となっては形だけだが―との待ち合わせ時間もろくに守れない弓枝は、当然ながら他の知り合いや―その中には既に弓枝のメシアに成り下がっている者達もかなりの人数存在した―用事で会う人との待ち合わせ時間も守ることは、まったくと言って良いほどなかった。いや、皆無に等しいと言える。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;愛武が現在いる弓枝との待ち合わせ場所は右斜め前方に砂場が見え、そこで子供が二人スコップを片手に楽しそうに遊んでいる姿が見える。その光景をずっとボォ～～ッと眺めている愛武の姿は、阿呆面を扱いているように見えてなんだか少し見っともない感じもする。他にすることもないというのがその理由だ。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;「おにいちゃん!」砂場の二人いる子供のうち一人がスコップ片手に愛武に話しかけてきた。二人とも男の子の子供だ、きっと母親が後で迎えに来るのだろう。顔には砂が少しかかって汚れているところがとても子供らしくて愛らしい。「楽しいかい?」愛武は微笑みながら子供にそう返事をした。精一杯、温かい笑顔を送ったつもりだ。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;それから愛武は、おそらく今すぐ来るはずもない弓枝をただ待っているだけでは退屈だと思ったので少し子供の相手をすることにした。つまり、暫し、子供二人と一緒に砂場で遊んだのだ。この方何年もしたことのない砂いじりをして遊んだ。久々に愛武はハシャイで楽しんだ。元来、愛武は子供好きで家庭的な温かい一面を持っており、将来パパになったらきっと良いお手本のような父親になるに違いない。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;しかし、良い父親として歩む場合の相手、つまり、妻が弓枝かどうかというと少し疑問だ。何故と言われても、困る面もあるが、分かりやすくズバリ言えば、弓枝と付き合うようになって見る見る間に変わり果てた愛武の容貌にもそれは見て取れると思う。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;このところ毎日朝から晩まで働きづめだったので愛武の髪の毛は少しボウボウになり、無精髭さえ生えている。毎日のように午前様で睡眠不足のせいだろうか?頬は少しこけ、目の下には、薄っすらと隈ができている。上げマンとか下げマンという言葉があるが、このような状態を見ても弓枝が上げマンの部類だとは到底思えない。仮に一時的に金運がよくなったとしてもそれはまやかしであり、その金の殆どが弓枝に流れて行くだけで金を稼いだ者の手元には雀の涙ほどの僅かな金額しか残らないのがいつものことだからだ。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;それは愛武も例外ではなかった。働けど働けど我が暮らし楽にならずとよくいうが、愛武の昼と夜の仕事合わせた給料も給料日になると殆ど弓枝に吸われて無くなってしまっていた。給料日直前になると毎月決まったように弓枝から、あれこれと愛武は、催促やおねだりの攻撃に遭っていた。その金の殆どが弓枝の趣味のエステやお洒落用品、そして当然のことながらブランドの洋服やアクセサリーや他の友人と遊ぶ時の交際費に消えていた。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;度重なるおねだり攻撃で、前に弓枝に頼まれて借りた二人でじっくりとゆっくり落ち着ける場所のマンションも時々家賃を払うのも苦しい時があるほどだ。さらに、付け足して言うならば、二人で会うために借りたのに、まだ一度も弓枝が訪れたことがなかったのだ。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;だが、今日の待ち合わせで、やっと初めてマンションに来てくれるとのことだ。なので、愛武は今日こそはと少しは期待をしているのだった。きっと何か良いことがあると思ったかどうかというと謎だが。何しろ二人きりで部屋にいたとしても常に主導権は男性のほうでなくて女性である弓枝の方にあり、一緒にいる相手は男性、女性のどちらであろうとまるでメシアのように扱われ、丸腰の侍や赤子同然の状態だったからだ。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;それは、分かり切っていても生まれつき美しい物が好きで面食いな愛武は、―まあ、人間誰しも美しいものは好きだ―明らかにメシア同然の状態が待ち受けていようとそれに立ち向かわずにはいられなかったのだ。少しでもいいから一分一秒たりとも美貌の鏡である弓枝の傍にいたかった。なるべく長時間、美と戯れたかったのだ。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;子供達と砂場で遊ぶのも疲れ、一人待ち合わせ場所に戻った愛武は、遠くの方に目をやると黒い点が現れ、それがダンダン大きくなると、人の形に変わって行くのをハッキリと確認した。それは紛れもなく弓枝の姿だった。よく見ると右手を大きく上に真っ直ぐ伸ばして左右に振っていた。&amp;ldquo;私よ!&amp;rdquo;という合図なのだろう。そしてその姿は間もなく駆け足になっていた。見る見る間に大きくその姿が目の前に登場した。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;「愛武!お待たせ!」今日の弓枝の格好はヘルメスのスカーフにシャネルのマークがはいったハーフコートだ。本当に弓枝はシャネルが大好きな女性だ。さらに付け加えるならば美貌があるせいだと思うが弓枝はシャネルがとてもよく似合う女性だ。外出時はシャネルの洋服を着ていることが本当に多い。アクセサリーももちろん好きでシャネルのアクセサリーをしている場合もあるが、最近ではショッピングフレンドの中の一人に買わせた金色のロレックスがお気に入りで今日もそれを右手首少し下あたりに嵌めている。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;そのシャネルのロレックスは前に弓枝が接客のアルバイトをしている店で知り合ったお客の男性が買ってくれたものだ。何と、銀座のロレックスの本店で１２０万円もしたものだ。最初は６０万円の時計を買う予定が銀座の本店に行ったら１２０万円に値段がつり上がったのだった。その男性はご苦労なことに弓枝のために毎月現金ばかりでなくカードも使い総額１００万円を軽く買い物に使っていた。かなりな上級クラスのショッピングフレンドだと言わねばなるまい。しかし、彼も時間の問題で会うたび現金を手渡すだけの関係になっていた。酷い時は一緒に旅行に行くわけでもないのに弓枝が他の人と行く旅行の費用も全部銀行振り込みで払っていた。会えなくても大金を弓枝に支払っていた。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;</description> 
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    </item>
    <item>
      <title>この愛は、もう戻れない離せない!61</title>
      <description>&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;弓枝はこのところ愛武とは、ずっとご無沙汰だった。婚約期間中だというのに前にも話したとおり、愛武は弓枝との愛の巣であるマンションの頭金の調達のためと、その後のよりよい二人の交際の充実のための資金繰りのために朝も夜も関係なく寝る間も惜しんで終始一貫働き捲くっていた。何としてでも、毎日、朝から晩まで働き捲くって稼いで弓枝と幸せでリッチな生活を送ってみせる。愛武は心からそう思っていたのだ。何よりも金持ちの親のどら息子と人から後ろ指を指されるのが辛く情けなかったので自力でお金を稼ごうと努力を続けていた。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;花のプリンス、ざます風伊達メガネがとても似合う現在進行形で新人スターの色男愛武の色香はいつの間にか仕事疲れで窶れ褪せていた。前のあの凛々しい風貌はいつの間にかどこかに消え去っていた。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;そんな自分の姿を哀れに変えるほどまでに涙ぐましい愛武の努力を他所に弓枝は、相変わらず様々なショッピングフレンド達や同じ目的に向かって共に歩む仲間達と常に一緒に行動をし孤独に悩むということはただの一度もなかった。元来、愛想がよく人好きがするタイプなので、いつ何時でも孤独の悲哀に苦しむと言うことはまずありえなかった。常に大勢いる取り巻きの中の一人が必ず弓枝の傍に侍っている状態だ。今、こうしている間も、おそらく弓枝は、どこぞの馬の骨とも分からぬもの達に、まるでメシアのように様々な奉仕を受けているに違いない。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;この光景を恋と呼ぶにはあまりに不十分で危なっかしい状態だと思われる。恋愛未満と呼ぶのも明らかにふさわしくないだろう。恋や愛が存在する場所にメシアの活動があるとはとても思われないからだ。だが、間違いなく、このメシアの活動を弓枝は出会う者達殆ど全ての者に特に強いる訳でもなく、いつの間にか自然に実行させていた。弓枝に出会うと殆どの者達がまるで雷に打たれたように言いなりになっていた。このことを知らない者達が聞いたなら非常に興味深いことだと感じると思う。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;ならば、そのメシア活動とは一体、具体的にいうとどのような活動なのだろうか？まず、その最も代表的な活動内容の一つを挙げると部屋の整理整頓、掃除、荷物の上げ下げや移動だ。弓枝は誰かが部屋に訪れてくると必ず１８番で部屋の整理整頓や掃除をさせていた。その際、指先一つや顎で指図をしていた。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;だが、それに反抗したり逆らう者は殆どいなかった。いや、皆無に等しかった。皆、弓枝を一目見ると―過去に会ったショッピングフレンド以外にも新たに出会い系や伝言で知り合った者達の場合だ―その美貌に一目惚れをしてしまい瞬間的にただのメシアに成り下がっていた。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;その次に多かった活動がオークション商品の写真撮影だ。弓枝は生まれつき美貌があるばかりでなく商才にも優れており今流行のネットオークションにも積極的に参加をしていた。小学生の頃に公文式に通っていただけあって計算は得意だ。なので、どれだけ儲かるとか利益があるとかをすぐ頭で暗算ができるのでオークション活動などの商売活動がすごく好きで趣味なのだろう。弓枝がよく売りに出していた商品は、もっぱら着古した洋服やコスプレだった。着古してはいても、元が超ブランド品が多く、きちんとクリーニングに出していたので、新品同様とは言えないが、売る際にそれほど問題はなかった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
また、一度も袖を通していない洋服やコスプレもたくさん持っていたので、―弓枝はショッピングフレンドにとにかく出来るだけたくさん洋服やコスプレを買わせ捲くっていたので中には一度も着たことがない物も多かった―それらは『新品同様』とオークションで売りに出す際に注意書きで説明を入れいてた。洋服やコスプレ以外にも靴類や骨董品や家具や小物などもオークションに出品していた。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;たくさんのさっき出会い系や伝言で知り合ったメシア達は、弓枝に顎で指図されるままそれらの商品の陳列―写真が撮りやすいようにポーズを付けて綺麗な色のシルクやビロードやサテンなどの布を敷いたテーブルの上に置いたりした―や写真撮影に励んでいた。もしかしたら、いや確実に今、現在でもきっとその活動は続いているのだと思う。そして、その活動は、ひどいと徹夜に至ることも多かった。さらには３日３晩それは続いたのだ。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;ある者は寝ないで皮のブーツを専用の磨き粉やクリームで磨かされた。そして、ある者は、弓枝の実家ビルの３階の中間の敷居である壁を撤去する作業に借り出され長時間作業に追われた。―電動ノコギリを使用していた―さらに、ある者は、屋上の倉庫まで走らされ倉庫の中のものをソックリ一度外に出し、奥にある物を取り出す作業を指示された。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;無論、いづれも無報酬だった。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;無報酬ならまだ良いが初めて会ったばかりだというのに、イキナリ出会いがしら弓枝におねだり攻撃を受け数万もするカメラを買わされた女性もいた。もっとそれより酷い例を挙げると、弓枝と初めて出会った男性が―自営業の人らしかった―おねだりされるまま一つ返事で外に３０万円のエアコンを買いに行くという超すごい事件があった。初めて会って何の付き合いもない女性によくそこまで出来るなと誰でもが思う瞬間だ。まるで皆、神の申し子のように弓枝のために自己犠牲を払っていた。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;これらの活動のために弓枝の部屋や領域は毎日のように家具や物の配置が変わっていることが多く、常に整理整頓されている状態だった。唯一、何か欠陥があるとしたら、しょっちゅう家具移動を行うためにその際に使用するために無数の段ボール箱を開いたものがあちこちに散らばっていることだ。それ以外はいつ突然尋ねて行っても弓枝の部屋はいつも完璧に整理整頓されていた。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;殆どの人が弓枝に出会うとどんなに悪い噂を聞いた後であっても、まるで魂を抜かれたように弓枝の言いなりになっていた。中国の4大美女というものがあるが、弓枝がその中の誰かの生まれ変わりだとしたら、私は西施だと思う。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;西施とは、本名は施夷光。中国では西子ともいう。紀元前5世紀、春秋時代末期の浙江省紹興市諸曁県（現在の諸曁市）生まれだと言われている。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;現代に広く伝わる西施と言う名前は、出身地である苧蘿村に施と言う姓の家族が東西二つの村に住んでいて、彼女は西側の村に住んでいたため、西村の施&amp;rarr;西施と呼ばれるようになった。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;越王勾践（こうせん）が、呉王夫差（ふさ）に復讐のためプレゼントした美女軍団の中に、西施や鄭旦などがいた。勾践の策略は見事にはまり、夫差は彼女らに夢中になり、呉国は弱体化し、ついに越に滅ぼされることになる。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;呉が滅びた後の生涯は不明だが、勾践夫人が彼女の美貌を恐れ、夫も二の舞にならぬよう、また、呉国の人民も彼女のことを、妖術で国王をたぶらかし、国を滅亡に追い込んだ妖怪と思っていたことから、西施も生きたまま皮袋に入れられ長江に投げられた。その後、長江で蛤がよく獲れるようになり、人々は西施の舌だと噂しあった。この事から、中国では蛤のことを西施の舌とも呼ぶようになった。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;また、呉国にプレゼントした際の世話役である范蠡に付き従って越を出奔し、余生を暮らしたという説もある。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;中国四大美人の一人と呼ばれる一方で、いわゆる大根足であったといわれ、常にすその長いスカートが欠かせなかったといわれている。（Wkipediaより）&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;上の文の最後の方に出てくる范蠡は（ハンレイ）と読むらしい。だがWkipediaというものは常に書き換えが出来る物だから、必ず正しい情報かというと定かではない。なので、少しでも疑わしい部分を発見したなら、ぜひリアルの文献の方も目を通して欲しいと思う。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;弓枝と愛武が久々に再会したのは、毎日のように続く愛武の夜のコンパニオンの送りのバイトがやっと休みをもらえた時だった。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;</description> 
      <link>https://moribermoko.99ing.net/%E6%81%8B%E6%84%9B/%E3%81%93%E3%81%AE%E6%84%9B%E3%81%AF%E3%80%81%E3%82%82%E3%81%86%E6%88%BB%E3%82%8C%E3%81%AA%E3%81%84%E9%9B%A2%E3%81%9B%E3%81%AA%E3%81%84-61</link> 
    </item>
    <item>
      <title>この愛は、もう戻れない離せない!60</title>
      <description>&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;また、その会うたび買い物ばかりで手も握れないと言っていた男は、その事実を隠蔽工作するかのように弓枝に促されるまま楓ともデートをしたのだった。それは、買い物デートではなく普通の大人同士のデートだった。―京都でデートをした―&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;もし、交際が発覚した場合楓と付き合っていたと言いたかったのかどうかは定かではない。―つまり、年齢的にどう見てもその男は妻子持ちに見えるから、そのための隠蔽工作だろうと思う―&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;そのデートの最中にもその男は&amp;ldquo;自分はただの貢ぐだ!&amp;rdquo;とか&amp;ldquo;みっともない男です!&amp;rdquo;などと散々愚痴をばら撒いていた。また、口癖のように&amp;ldquo;現金だけじゃ足りないのでいつもカードで買い物だよ!&amp;rdquo;ともほざいていた。さらには、&amp;ldquo;いまだ一度も買い物以外のデートはしたことがないよ!&amp;rdquo;とも楓にぼやいていた。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;楓は、友人の弓枝のその妖艶なまでの美貌にはとっくに気づいていたが、まさか夢にもこんな事態が最終的に待ち受けていようとは思っていなかったので少々その話を聞かされてショックだった。薄々分かってはいても、そのような内容の話は実際に直接聞かされると何とも嫌なものだ。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;だが、それでも友人思いの楓はせいいっぱい弓枝を庇おうと「弓枝ちゃんはあの子は買い物だけさせてその後二度と会わないとかそんなことする子じゃ絶対ないから信じてあげて下さいよ!」とか何とかその場の思いつきで宥めたが真実は小説より奇なりだった。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;実際に弓枝は買い物だけして男を捨てていたかと言うとそうではなかったからだ。もしも、次に男と話した時、買い物をするお金がなくても真剣にジックリと時間をかけて買い物をするためのお金の作り方の相談に乗っていた。つまり、彼女からもう二度と会えないと男に言うことはなかったのだ。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;生まれつき機転が利いて頭の良い女性である弓枝は、&amp;ldquo;もう駄目だとか無理だ&amp;rdquo;とかという台詞を何よりも嫌い常に前向きに明るく物事を捉え考えていく思考能力の持ち主なのだ。その彼女の明るいパワーに溢れた考えに感化されるせいか男達も弓枝といるとどんなに暗い表情の男であってもたちまち瞳孔が開き見る見るうちに明るく希望に満ちた表情に変わっていった。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;よく現代は何年も前からフリーセックスの時代と風刺され、セックスフレンドという言葉がやたら使用されるが弓枝と今まで説明した男との関係はショッピングフレンドというべきだろうか。セックスをしないで買い物だけをする訳だから単なるショッピングフレンドなのには間違いないだろう。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;このショッピングフレンドは今話した男性一人ではないのは今までの話を読んでも分かることと思う。弓枝は、愛武と婚約期間中もこのショッピングフレンド達と絶えず交流をして活動をしていた。フィアンセの花のプリンスの愛武が夜も寝る間も惜しんで接客業のコンパニオンの車の送迎のバイトをしている時間の最中でさえもショッピングフレンドとデートをしていることが多かった。いよいよ念願のオーディションに受かり、これで晴れてスターの花嫁として弓枝を迎え入れる権利を手に入れたという矢先に肝心の弓枝はひっきりなしに複数のショッピングフレンド達と入れ替わり立ち代り交流を深めていったのだ。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;容姿が美しいことは去ることながら天真爛漫でものおじせず、まるで向日葵の花のように明るい女性それが弓枝だ。人情も深く、買い物だけで相手を捨てるという事はまずなかった。『お金がなくなったらハイさようなら』という冷たい芸当は到底出来ない女性だった。真剣に次の買い物の資金繰りの相談にいつも乗っていた。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;言い方を帰れば下町の太陽、都会の天使と言った形容の言葉もピッタリ当てはまると思う。なので婚約後もたくさんのボーイフレンドやショッピングフレンドに慕われ愛されていたのも無理はないと思う。&amp;ldquo;彼女のためだったら自分はサラ金に走ってもいい&amp;rdquo;という男性は、いつ何時でも後を経つことはなかったのだ。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;唯ひたすら彼女の最大の欠点でもあるその過剰なまでの物質欲が毛皮などの高級革製品の売り場や展示会に出向くと気づけばいつの間にかムクムクと湧き上がってくるので、時たまそれが頂点に達して爆発してしまうために高級革製品の売り場や展示会に来場している大勢の人の前でも突如、大きな奇声を発して周囲を呆気に取らせてしまうという実に奇妙で特殊な芸当を持っていた。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;久し振りに弓枝のその奇声を聞いたのは京都のショッピングフレンドではなくてまた別の都内のショッピングフレンドといる時だった。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;「ねぇ!ちょとぉおお～～!待ってよぉ～!これさぁ～～!すごく良いと思わない?」「良いと思うけど、ちょっと高すぎるね、５０万円だからね!」その時高級革製品の毛皮の展示会に一緒に同行していたショッピングフレンドは正直に現在の心情をそう吐露した。「でもさぁ～！私ってば欲しいと思ったらどうしても我慢が出来ないのよね!現金が無理だったらカードも使えると思うけど・・?」「ああ、でも今月の支払いまだ終わってないし、とてもじゃないけど５０万円は無理かなぁ、ごめんね!」「でもさあ、頑張れば買えるでしょ・・・・これくらい!・・あっちょっと待ってよ!」「ごめん、無理だから他の商品を見ようよ!」「待っててばぁ～～!お金がないなら、お金がなくても買える方法あるのよ!ねぇ、聞いてるの待ってって言っているでしょ!」「あっ、何するんだ!」&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;気づけば弓枝が一緒にいるショッピングフレンドの前にいつの間にか仁王立ちに立ちはだかり、ものすごい形相で襲い掛かっていた。「待ってって言っているのが分からないの!?」ショッピングフレンドの頬に何発も弓枝のビンタが飛んだのはその台詞のすぐ次の瞬間だった。「痛い!痛いよ!やめてくれ!分かった話を聞くから、頼むから静まってくれ!」弓枝は無視をされたショックが収まりきらないのか思わずショッピングフレンドの体を思いっきり前方から突き飛ばした。その後、止めを刺すように思い切り拳骨でショッピングフレンドの鼻の頭を殴ったのだ。弓枝はとても気のいいタイプだが一度怒ると止まらなくなる気性なのだ。見る見るうちにショッピングフレンドの顔から鼻血が垂れ出した。「君には参ったよ、分かったよ分割なら何とかなるかも・・」黒いエナメルジャケットとと黒の皮のミニスカートをはいている弓枝はまるでその時野生の目がギラギラと光る黒豹のようだった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
―ある日のことだ楓が部屋で漫画を読んでいた―それはレディースコミックだった。ネットの貸し本Renta!で４８時間で１０５円で借りた魔木子という漫画家のQUEEN BEE　―女王蜂―　と真夜中のマリアというタイトルの電子漫画本で楓はこの漫画がとても気に入って繰り返し何度も読んでいた。そのうちのQUEEN BEE　―女王蜂―　という漫画電子本はまるで弓枝のことを描いているようだと楓は感じた。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;漫画本を何回か続けて読むと、もう夜の２２時を回っていたので、ついウトウトとしてきたが、いつもの習慣の日記をつけていないことをすぐ思い出し、慌てて机の備え付けの本棚から日記を取り出すと、それを開き日記を書き始めた。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;この先きっと弓枝ちゃんに何かよくないことが起きると思います。何かとても恐ろしいことが今後いつの日か弓枝ちゃんのことをきっと襲うのだと思うのです。それは、ある日、突然やって来て弓枝ちゃんのことをきっと不幸のどん底に突き落とすんだと思います。私はその日がやって来ないことを心から祈りますが、もしもやって来たら、その時は心を鬼にして対処して行こうと思っています。毎日、不幸がやって来ないように神様にお祈りして行こうと思っています。&lt;br /&gt;
○月▲日□曜日　２２時１５分&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;それだけ日記に書き終わるとスッカリ眠くなってしまったので、すぐに寝巻きに着替えるとベッドの中に潜り込んで行った。それから暫し、何かを思い悩むような仕草で指で眉間や目頭を押さえていたが、気づけばいつの間にか眠りに入っていた。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;</description> 
      <link>https://moribermoko.99ing.net/%E6%81%8B%E6%84%9B/%E3%81%93%E3%81%AE%E6%84%9B%E3%81%AF%E3%80%81%E3%82%82%E3%81%86%E6%88%BB%E3%82%8C%E3%81%AA%E3%81%84%E9%9B%A2%E3%81%9B%E3%81%AA%E3%81%84-60</link> 
    </item>
    <item>
      <title>この愛は、もう戻れない離せない!59</title>
      <description>&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;人を好きになったり、恋をすることは本当に素晴らしいと思う。そして、見事相思相愛になり愛の花を一花も二花も咲かせられたらもっとすごいと思うのだ。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;だが、恋愛にも一応、論理や基本があり、すなわちセオリーがあるのだ。著しく、基準や基本を離れて常識を欠いた行動や言動が続き、大きく脱線してしまうと、後でとんでもないことに発展して行くのは眼に見えているのだ。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;愛武と弓枝の関係は、今のところお互いが好きあっているから（!?）まだ良いのだ。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;だが、問題なのは、そういう仲睦まじい二人のことを指して言っていることではなくて、少し前に書いた、あの弓枝のために渋谷１０９の前からサラ金事務所に走って行った勇敢な勇者達のことだ。そう、私は彼らのことを&amp;ldquo;勇者&amp;rdquo;と呼びたい。一度も心も通ったことも無く、唯一目見ただけで己を忘れ、恋におぼれ、衝動的な行動に走っていた。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;人はそれを端的に&amp;ldquo;一目惚れ&amp;rdquo;と表現したりしている。この&amp;ldquo;一目惚れ&amp;rdquo;の現象を巻き起こすことが大変得意な女性、それが弓枝と思う。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;彼らは、その時は、自分の思うまま感じるまま、やりたいように動いたと思う。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;しかし、その後が問題なのだ。その時は良いのだが、人間というのは真に愚かしい動物であり、だから動物なのだろうが、時間が経ってから過去を振り返ると自分が取った善行に対して、必ずある種の&amp;ldquo;見返り&amp;rdquo;を求める習性があるのだ。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;つまり、彼らも人間であるから、その例外ではなかった訳だ。当然のように、あの時の行動に見返りを求めていたのだ。それはもちろん、弓枝のためにサラ金事務所に走った行動のことだ。案の定、彼らは、後々になってそのことに対する何らかの見返りをありとあらゆる手段を尽くして様々な形で要求していくこととなったのだ。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;では、どんな形でそれは要求されることとなったのであろう。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;その中の一つの例を挙げると、騙された者たちが今、もう日常の日課のようになって生活に根ざしているネット社会の中で頻繁に行われている掲示板活動やチャット活動の中において、偶然出会い、そして偶然会話をした時に、ふと同じ女の話にぶつかり、よく話を聞くとまったく似たような体験を受けている、被害を受けている!?―自ら進んで行った行為が被害と呼べるかどうか少し疑問だ―ことに気づき、そこから自ずと連帯感が湧き、スクラムを組むに至った経路から主に最初は話し合いによってだったが、そのうちそれだけではいつまで経っても何も解決しないことに気づき、暗号や仕草だけで、思い切って突発的な事件を連鎖することによって、そのショック療法によって無理やり、問題の女王蜂的な存在の女性、弓枝を自分達が勝手に決めたアジト―彼らが常日頃、タムロする場所のことだ―に誘い込むことが最良な手段だという結果になったらしい。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;その彼らがアジトとするタムロする場所とは一体、どこのことを指すのだろう!?&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;それは、ズバリ、若い男女や中高年、さらには年配の人にも大人気の３D仮想空間のバーチャルのことだと思う。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;確かにその中でも完全に言論の自由が許されている訳ではなく、しっかりバーチャル内に会話ログが残ってしまうのだが、彼らは文殊の知恵で、すぐにメールアドレスを交換してからそちらの方で手早く同じ思想であり同じ体験をした仲間だということを確認する手段を取っていたのだと思う。そして、仲間だと確認が取れた後は、彼らはもう家族同然だった。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;お互いの見返りを請求することを誓い、そして協力し合い、辛い時は肩を抱き合い励まし合い―まあ、バーチャルの中だからそんな風に見えるようなジェスチャーを取ったまでのことだろう。何としてでも、あの時使った分の（サラ金から借りた分の）金の金額分は楽しくて良い思いが出来ないと腹立たしいというのが彼らの正論なのだろう。それは、考えてみればもっともなことだと思う。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;が、しかし、そのために罪もない関係ない（!?）人物を巻き込むのは絶対に良くないと思うのだ。ただ、その現場をシッカリと目撃した目撃者だからというだけで敵視し、厄介者のように閉じ込め、知り合いまでも調査してそのことをその知り合いに言いはしないかとずっとおっかなビックリで監視している姿は本当に愚の骨頂だと思う。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;自分たちがそういう被害者だから陰謀しているということが露見することを何より恐れていたと思える。それがバレレば、芋づる式にあとの問題も全てあっという間にバレテしまうからだと思う。現に既にことが露見して全貌がバレテきているために減給や酷いとリストラになった人もたくさんいるのだ。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;私に言わせれば、辛くてもグッと耐えて他の事、主に趣味などに時間を費やして恨みを消化して頑張れば良かったのにと思い、とても残念な限りだ。きっとそのために趣味で稼げる仕事の拡張が大幅にネット内で展開されているのだと思う。恨みを消化するためだと思う。長年の夢が叶えばきっと辛い過去も忘れると思ったのだろう。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;それは、ズバリ正解だと思う。現にだんだんと少しづつだが事件は確実に減ってきている。趣味が実益に繋がるという喜びが長年の恨みや怒りを半減したのだと思われる。この分だと弓枝はたくさんの男達の怒りや恨みによる呪いの連鎖の輪の呪縛から少しづつ逃れて行ける可能性が大きくなっているのは確かだ。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;―愛武は結局オーディションに受かった、晴れてスターになったのだ―&amp;ldquo;これで堂々と弓枝のことを我が花嫁に迎えられる&amp;rdquo;愛武は心からそう思い喜んだ。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;だが、この間、アメリカフロリダディズニーの旅行でものすごい大金をいっぺんに使い―殆どが弓枝のために使い果たしていた―しかも、二人がゆっくりとじっくりと寛いで過ごせる場所として借りるためにマンションの頭金の内金に５０万を入れたばかりで現在お金はスカンピーに近い状態だった。なので、結婚資金を作らないといけないのだったが、この間あんなにもお金を借りたばかりだから、また青年実業家の父親からお金を借りるのはちょっと辛い物があった。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;それに、マンションの頭金の残りをまだ払っていない状態だから、お金を使うのは、そちらの方が先になる。弓枝とのデートも暫くの間お預けで、即効高収入のバイトを昼間の仕事が終わったら少し仮眠を取ってからやらないとならないなと思った。つまり、昼間の仕事が終わったら一度家に戻ってから仮眠を取り、すぐ起きてまた二度目の仕事に入るということだ。そのような仕事は水商売関係のコンパニオンの自宅への車での送りなどの仕事が打ってつけだろう。愛武はその仕事をさっそく見つけて―面接したら即決だった―受かったその次の日から毎日のように昼の仕事が終わったら一度家に戻って仮眠を取ってからまた水商売の店のコンパニオンの送りの仕事をしに働きに出たのだった。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;愛武が毎日、昼も夜も額に汗して働いていた時、弓枝と楓は京都に旅行に行ったことがあった。京都に行ったのは温泉に行くのと観光と、あと弓枝が出会い系で約束したカメラマンとの待ち合わせのためだった。それと同時にカメラマンに会う前にどうしても撮影に必要だからと着物を買ってくれる男性と待ち合わせていた。京都では着物を買ってくれる男性とカメラマンに会いに行く用事で殆ど日程が埋まっていた。「ねぇ、この着物より、こっちの着物のほうが素敵で私に似合っていると思わない?それから、この簪も私にすごく気にいっちゃったから買ってよ!」弓枝はしきりに着物を買ってくれる男性にそう言って媚を売っていたのだ。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;着物は安くても５０万円くらいはする物だ。またそれ以下だと弓枝は嫌な顔をするのが常だった。だから、待ち合わせてくる男性は多くの者達がカードローンを使用していた。つまり、始めてあった身も知らぬ、だけど美しい女性のために大きな借金を平気で背負って買って出ていたのだ。そして、案の定、買い物が終わった後は、必ず弓枝に知らん顔をされて全員捨てられていたのだ。また、会えるとしたら、また高額の着物を買うしかないような地獄のような奴隷男に成り下がっていた。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;その者達の恨みも先に書いた者達と同様、こうして毎日のように日本全国各地の人間と瞬時に交流できてしまうネットの３D仮想空間のバーチャルがあれば、そこに終結してしまうのは目に見えていた。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;「会うたび買い物だよ!まだ、手も握ったこともないよ、まるで奴隷だよ!ただの貢ぐです!」京都で出会った弓枝が出会い系で知り合ったという男が楓に始めて声を掛けた内容がこうだった。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;</description> 
      <link>https://moribermoko.99ing.net/%E6%81%8B%E6%84%9B/%E3%81%93%E3%81%AE%E6%84%9B%E3%81%AF%E3%80%81%E3%82%82%E3%81%86%E6%88%BB%E3%82%8C%E3%81%AA%E3%81%84%E9%9B%A2%E3%81%9B%E3%81%AA%E3%81%84-59</link> 
    </item>
    <item>
      <title>この愛は、もう戻れない離せない!58</title>
      <description>&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;その後の出来事は、また、いつになく目まぐるしかった―弓枝が異常に男にモテモテな光景はもうとっくに見慣れてはいたが、やはり、目の前で直に見ると衝撃がすごいのだ―事前に伝言ダイヤルで待ち合わせしていた男がまた１０９の前に来ると、男は弓枝に懇願されるままに、あっという間に、猛ダッシュで、１０９の前からサラ金事務所に飛び込んでいった。その時の男性の心理は、一人の華やかなうら若い美女を金銭苦から救いたいという一心だったと思う。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;その人数は一人ではなかった。その日、渋谷道玄坂の１０９の前には１５分か２５分おきくらいに数人の男が立て続けに姿を現したのだ。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;「お金に困っているのよ!」「借金取りに追われているの!」とただその一言だけで、今初めて出会ったばかりの女を金銭苦から救うために何も疑わずに迷わず颯爽とサラ金事務所に飛び込んで行く男のロマンとドラマがそこにあった。何としてでも、このひまわりのように艶やかで華麗で凛とした美しい女性を借金苦とという忌まわしい不幸から救い出してあげたい!男達の心はこの時そういうロマンと自己犠牲に燃え立っていたに違いない。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;「ねぇ、弓枝ちゃん、こんなにしてもらっちゃっていいの?あとで何か起きないかなぁ!?」「平気、平気!暫く稼いだら引っ越して移動するつもりだから、ずっと同じ土地は危険だから・・・」&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;そういうと弓枝の目はどこか遥か彼方遠くをジッと見詰めるような目つきになっていた。そして右手を手櫛にして軽く髪をかき上げてアンニュイなポーズになった。その表情は大変美しい雌豹のようだ。その時、全て何もかも悟りきっているような弓枝の台詞に、さすがに戸惑いを隠しきれず楓は困惑した。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;「ねぇ!弓枝ちゃん、こんなこと続けて怖くないの?愛武とはどうなるの?一緒に引っ越すの?」「愛武がそうしたいって言うなら、そうすると思う、でも、愛武とはマンションで会う約束しているから引越し先も一緒とは限らないよ」「ええ、でも結婚するんじゃないの?」「私ね、しけたつまらない生活って耐えられないタイプなのよ!愛武が私を満足させてくれるなら結婚もちゃんとする、だけどそうじゃなかったら私は私のやりたいようにやるだけ」そう言いながら、弓枝は視線が定まらない状態で、疲れたように眉間に皺をよせて片手で額を覆った。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;結局、渋谷１０９の前で待ち合わせた全部で９人の男が次々サラ金事務所に走り、総額５０万ほどの金額が一日も掛からず数時間で弓枝の物になったのだ。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;今、楓の目の前にいる弓枝は、普通のそこら辺にいる女性とまったく変わらなかった。少なくとも楓にとってはそうだった。だが、男達から見たら、そのブランドの洒落たスーツに身を包み、お化粧もブランド品で固めて完璧なハイセンスな姿の弓枝は眩いばかりの存在でまるで挿絵から抜け出たお姫様のように見えるのだろう。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;だからって何もサラ金に走ることもなかろうに・・・どうしてせがまれた時に親に相談するように勧めないのか、その男達の行動は楓にとってとても不思議だった。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;そして同時に不信感を持ったのだ。&amp;ldquo;男ってみんなああなのかしら・・弓枝のような美女を目の前にするとみんな鼻の下を伸ばして言いなりになってしまって・・・&amp;rdquo;&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;そして、そう思った直後にある恐ろしい未来図が楓の頭の中を駆け巡りだした。それは、もしかしたら、弓枝のために今後、日本、いや世界が震撼するほどの事件や災いが起きるかもしれないという未来予想図だった。魅力的な花や蝶のように美しく艶やかな弓枝に沢山の男性が魅入られて奪い合いを始め、殺し合いまで発展するかもしれないという阿鼻叫喚地獄絵を伴う恐ろしい恐怖の予想図だ。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;だが、現時点で、いえ、何年も前から弓枝は現実の世界ではいない存在になっている。それは、決して死んだ訳ではなくて、もし正体や存在をハッキリとさせれば、いくらモテルと言えど、何らかの代償やしっぺ返しが待っている状態だからだ。それは、明らかに日頃の行動を見れば分かることだ。なので、どんなことがあっても例え変装して隣に弓枝がいようが&amp;ldquo;私が弓枝よ!&amp;rdquo;と正直に名乗ってくる可能性は大変低いのが事実だと言える。一度でも逸れたら最後、それが現時点での弓枝の真実の現状だと思う。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;一番、可愛そうなのはフィアンセの愛武だと思う。今や、愛武は弓枝のことを心から信頼しきっているのだ。だから、もしも、弓枝の影の本性を知ったら、ショックで気絶をしてしまう恐れがあるのだ。酷いと一命を失う可能性も高いと思う。笑い事ではなく、弓枝という女性と何かの縁があって出会い恋をしてしまった者の、それは宿命だと言えば的確な表現になるだろう。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;楓はサラ金事件の件は日記には書かなかった。なぜなら、あまりにも衝撃的過ぎて手が震えて動かなかったというのが事実だった。ただ、一応真実としてメモに走り書き程度にチョコチョコと文字を書き留める程度で終わらした。楓としては日記の内容を出来ればもっと充実させたいという強い希望があるからだろう。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;ただ、とても大好きで素晴らしい友人だが、弓枝のことを自分の身内や他の大事な友人にお勧めできるかと言うとやはり、一抹の不安と迷いがあった。彼女のあの人並みはずれたハイテンションな金銭感覚と男を一瞬のうちに一目惚れさせてメシアにしてしまう魔女のような生き様に果たして他の皆が素直に対等に付き合っていけるのかという疑問があまりにも大きすぎるのがそう考えてしまう一番の大きな原因だ。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;弓枝のことを芸能界も少し興味を持ったようだったが、―フィアンセの愛武が休みの日にタレント養成学校に通っているせいもあるだろう―さっきお話したとおり、人前に堂々と名乗って出て来れない状態なので芸能界のような華やかな場所からスポットが当たってしまうのは所在地が明らかになりやすく正に命取りの問題であって、マングースと蛇のような天敵の関係だと思われるのだ。だからハッキリ言って芸能界に対しては興味本位に何かを探るように接近されても迷惑なだけというのが正直な感想だ。それは他の類似業界、―演出、脚本、アニメ、漫画など―関連業界に対しても言える。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;結局、探るうちにそれらの業界は次第に何か弱みを握ってしまい、こちら側から見ると脅されたり揺すられているような不愉快な気分になってしまって、最終的にこちら側からそれらの業界に対して少しも良い感情が持てなくなるからだ。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;愛武との恋愛が弓枝を一周りも二周りも大人にしたといっても、まだそれは恋愛の入り口にやっと辿り着いただけという状態だと思う。二人は青春の真っ只中にいて、何もかもが新鮮で輝いて見えていた。だが、常に暗中模索で手探りの状態なのだ。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;愛武が弓枝との未来に結婚の夢を掲げ、必死に努力している頃―愛武は今度のオーディションに受かり見事スターになって弓枝を我が花嫁にしようと真剣に考えていた―弓枝は、沢山の騙してきた男達の追及から逃れるために既に身の置き所を直ちに移動させることを考えていたのだ。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;この弓枝の本心に当然ながら、まだ愛武は気づいていなかった。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;たったの一日、いや数時間で立ちどころに一般女子OLの一か月分どころか２ヶ月３ヶ月、分くらいお金を集めてしまう能力がある弓枝だから、対等に付き合える男がこの世の中に何人いるかはよく分からない。いるとしても最初は弓枝の外見に惹かれて男も言いなりだろうが、そのうちその恐ろしいまでに気丈な気性の激しさに気づくときっと遅かれ早かれ引いてしまうと思うのだ。一般的に実力者と呼ばれる人物は、同じような能力を持っている実力者とは、異性であっても最終的にはぶつかってしまうと考えられるからだ。そのようなことは事前に配慮してトラブルは未然に防いだほうが良いと思われる。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;そして、ダンダンと見えてきていることだが、このように美貌があり、裏界隈では常に暗号とかで表現されて噂されている女性だから、当然ながら美に関する職業のエステシャンやモデル関係者―まあ、ちょっとこの手合いは若さを売りにする場合も多いので必ずそうとは言えない―そして、何よりも最も弓枝に心惹かれ、熱心になる職業の持ち主がいるとしたら、それはズバリ、画家やイラストレーターやアニメーターだと思う。これらの職業の人物が何人も集まって弓枝の美貌の噂に心奪われ集団で集まって金を出し合って調査して弓枝を追い詰めようとしているのは火を見るより明らかだと思うのだ。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;</description> 
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      <title>この愛は、もう戻れない離せない!57</title>
      <description>&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;また何日か経ったある日のことだ。弓枝がまた楓を誘って渋谷の街に繰り出した。道玄坂の坂道の中腹にある１０９ビルの前で男と待ち合わせていた。もちろん、例の如く得意の伝言ダイヤルで知り合った男だ。弓枝と楓の二人は仲良く渋谷１０９の前で伝言ダイヤルの男と約束したとおり、はいってすぐ右側にある公衆ボックスの前に仲良く連れだって立って男が来るのを待っていた。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;その日、弓枝は愛武にアメリカフロリダディズニーで買ってもらったシャネルのネイビーのスーツとフェラガモのローヒールを履いていた。対する楓は、まるで学生のように地味で真面目そうなブレザーとスカートとブラウスを着用していた。なので二人が一緒に並ぶとまるで女王蜂と地味な女学生のコンビに見えて周りから見るとやけにアンバランスで妙な感じだった。正にミスマッチとはこのことだ。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;「ねぇ、遅いねぇ～～今日のオタッキーは!」「そうだねぇ～!遅いねぇ～!」「今日の奴は、来る時に化粧品を買って持って来てくれるっていってたから、すごく楽しみなの!」「そうなんだぁ～!気前が良い奴で良かったね!」「うんうん、私の大好きなマリークワントの化粧品、アイシャドーとかチークとか適当に見繕ってきてくれるって言ってたのよ!」「うん、うん、弓枝ちゃん、マリークワントの化粧品、大好きだっていつも言っているよね!良かったね本当に!」「有難う!楓ちゃんなら、そう言ってくれると思ってた、私、あの化粧品、本当に肌に乗りがいいから大好きなのよ!」「あっ、そうそう、それから弓枝ちゃん、アメリカフロリダディズニーの旅行どうだった?愛武とはどうなっているの?うまくいっているの?」「うん、旅行はすごく楽しかったよ!愛武とは旅行中初めての喧嘩をしちゃったけど、それで返って雨降って地固まるになって良かったみたい、マンションを借りてくれることになったの・・・ああ、来週荷物を運ぶのよね!楽しみだわ!ぜひ、遊びに来てね!たくさん色んな人を呼んでパーティーをしようよ!」「えっ、でも、そこは愛武との愛の巣じゃないの・・・お邪魔じゃないの?」「大丈夫愛武は仕事とかタレント養成学校が急がしくて殆ど来れないから、事実上私のプライベートルームなのよ!それに、部屋の飾りつけとか家具を置く時にどうしても他の人たちの力が必要だから、絶対に誰かに来てもらわないとならないから・・」「そっかぁ～～!じゃあ、部屋が綺麗に整頓されるまでは、何人か呼んで手伝ってもらわないとけないねぇ～!」「うんうん、たくさん人を呼んで早く部屋を綺麗にしたいね!」&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;弓枝がそう言った時だった、弓枝と楓の二人の前方から、一人の男がこちらに向かってツカツカと歩み寄ってくる姿が見えた。多分、とうとう伝言ダイヤルの男が来たのだろう。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;男は髪の毛がふさふさとしており、髪の色は茶褐色で全体的に大きくカールが掛かっていた。なんとなく軽い感じのタイプだ。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;「ああ、待ってたのよぉ～!」「おお、それじゃ、君たちが伝言ダイヤルで待ち合わした二人?」&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;男はニヤニヤとふさふさとして茶褐色の大きくカールが掛かっている髪の毛を手櫛で掻き分けながら、カッコをつけて二人の前に立ちはだかっていた。服装も黒のエナメルのジャケットに濃いブルーのスリムのジーンズと結構気取った感じだ。どうやら、この男は、仕草からしてスタンドプレーが好きで目立ちたがり屋のタイプのようだ。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;「そう、そう、あっ、そうだ!あれ持って来た?」「持って来たよ!これだろう!」&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;弓枝に言われるとすぐに男は察したようで、片手に持っている鶯色の紙袋の中から黒っぽい化粧ポーチのようなものを取り出した。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;「結構な値段だったから、サービスで化粧ポーチもらったからそれに入れてきたよ!」&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;そう言いながら、弓枝のお目当てのマリークワントの化粧品が入っているその化粧ポーチを差し出してきた。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;「どうも、有難う!」「いえいえ、でっ、お礼にお誕生日祝いってどこで?」「どこでもいいよ!」「ところで、誰の誕生日なの?」「あっ、私、私、だからお祝いに化粧品を持ってきてもらったんじゃない、もう忘れたの!?」「そうかぁ～!君の誕生日かぁ～!じゃあ、居酒屋でもいく?」&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;そう言いながら男は飲みのポーズをした。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;誕生日とは弓枝の誕生日のことだ。―だが、実はそれは嘘だった、誰の誕生日でもなかったが、弓枝の提案でそう言った方がお祝いをしてもらえるから良いねと言うことでそういうことにしたのだ―&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;「でも、私、さっき思い出したんだけど、お祝いしてもらうのも良いけど、今借金がすごくて返済に追われているから出来たら、お祝いするお金があるんだったら現金でもらったほうが助かるのよね・・」「ええ、現金!?そんな話は聞いてなかったから手持ちはそんなに持ってきてないよ!化粧品だってカードで買ったんだよ!」「だったらぁさぁ～!カードでお金下ろせばいいじゃん!下ろせることろ教えてあげるよ!」「ところで、いくら必要なのさぁ～!」「とりあえず５万円かな、それだけ下ろすのが無理だったら、なるべくあるだけお願いしますよ!」「お願いしまぁ～す!」&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;楓も話を合わせるように今、ここに着たばかりの伝言ダイヤルの男に頭をペコペコ下げてお金を貸してくれるようお願いをした。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
―実はそれも真っ赤な嘘だった、弓枝はいつも何不自由なく余分なお金を男から騙し取ると貯金をしたり美容やファッションに全て費やしていた、それは弓枝のファッションや髪型や化粧を見ても分かることだったが、男達は弓枝に出会うとみな魂を抜かれたように言いなりになり、言われるがまま金を手渡していることが殆どだった―&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;「そうだ!良い方法があるよ!むじんくんだったら身分証明書持っていればすぐお金下ろせるよ!」迷って悩んでいる様子の男に向かって弓枝がそう言い放った。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;男は暫く悩んでいる様子だったが、弓枝と楓にそれはそれは、熱心に説得されて、すっかり絆されて近くのむじんくんに向かうことになった。そこで男はピッタリ５万円借りた。だが、その時、その場で弓枝が、あともう少しどうにかならないかと大変熱心に交渉した結果、５万円から一気に８万円に金額がアップしたのだ。つまり５万円借りた後にさらにもう３万円男がむじんくんから借りたのだ。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;「どうも、有難う!」「本当に有難うございます!」「いやいや、女性が困ってたら助けるのが俺のモットーだから、気にしなくていいよ!」「今どき珍しいくらい心の綺麗な人なんですねぇ～!」&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;font color=&quot;#00ff00&quot;&gt;そして、お金を渡してもらい終わると、借金返済に向かったりそのあとさらに他の知り合いにお金を借りに行かないとならないからと、その場でその男とは別れてしまったのだった。&lt;/font&gt;&lt;/p&gt;</description> 
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